珈琲教室 抽出の部
(基本)第一回(ドリップ式)
珈琲をたてるには昔から、煮出す、つけ込む、絞り出すなどの方法が試みられてきました。
19世紀になってフランスで、ネルを使った透過法が創案され、
以来この方法をドリップ式と呼んで、
論争を繰り返しながら改良を重ねてきました。
今日珈琲が、単に珈琲豆の成分を水に溶解させたものではなく、
優れて有効な成分だけを選んで抽出した嗜好品になっているのは、
このドリップ式ゆえの結果なのです。
珈琲をたてるとは、すなわちドリップ式、といっても過言ではありません。
ドリップ式といっても、ホームコーヒーとして一般的なのは、柄付ネル式、ペーパーフィルター式、
そして最近多く利用されている電気コーヒーメーカー式でしょう。
コーヒーメーカー式は、「うまい」といっても、手作りならではの融通が利かない為、「おいしい珈
琲」程度のものしかできません。
しかしこれも、粉の荒さや、粉の量に独自の注意を払ってやると、かなりの違いが出てくるようで
す。手作りならではの
うまい珈琲をたてる器具としては、柄付ネル、ペーパーフィルター、特に
ホームコーヒーとしては、「ペーパーフィルター式」をおすすめします。

                    

   
水については、最近かなり問題視されています。
しかし、はたして珈琲にとってはどうなんでしょう。
例えば、ミネラルウォーターですが、これらは「ウイスキーの水割り」には適す様ですが、珈琲に
は不適です。 また、「**の名水」も何を目的にしているのか不明瞭です。
仮にこれを「生水を飲んで」としても、生水を飲まないヨーロッパやアメリカで珈琲は発展してきた
いう事実から見ても、「珈琲に合う名水」などあろうはずがありません。
しかし、「まずい水」、「臭い水」では困ります。あまりに酷い場合は浄水器を使わざるを得ません。
幸い日本の水は、全てといっていいほど軟水の川の水です。
緑茶にも、紅茶にもそして当然珈琲にも適しています。
貴方が普段、お茶を飲み、ご飯を炊いている水に、特に異常を感じていないならば、
珈琲はその水で良いのです。


    
湯は必ず一度沸騰させます。その後1〜2分弱火にして沸騰状態を続けるのが理想的です。
これによって、水に溶けている様々な成分が落ち着きカルキ臭もなくなります。
また、あまりに長く沸騰を続けて、空気が抜けてしまった様な湯でも珈琲の味を、たがわすことが
あります。
珈琲をたてる時のお湯の温度は、珈琲豆のローストの度合によって多少違ってきます。
当ブルーマウンテンの主張ローストである、フルシティーロースト(青ラベル)の場合、沸騰状態
の火から離してしまい、20〜30秒後、湯の表面が完全に落ち着いてしまった頃を基準にします。
これより深いローストのフレンチロースト(茶ラベル)等は、もう少し温度を低めに、又シティーロー
スト(赤ラベル)以下の浅いローストは沸騰状態のお湯を使います。


  

珈琲豆をご家庭で粉にする場合、粉の荒さ(粒子の大きさ)に特に注意を払ってください。
ペーパーフィルター式を前提にして、粉の荒さは上記同様、ロースト度合いによります。
浅煎りは細かく、深煎りはもう少し荒く、これが不思議とフルシティーローストが最も荒く挽くことに
なります。粉の量は、10g計れる計量カップを使って、一杯だての場合2割増、4〜5杯たてる場
合は2割減で、人数分使うのが標準です。


 さて、粉をフィルターにいれて、表面を平らにならす一方、
                  特に中央部をしっかり締め付け、内部を密にします。


   
ローストによって、水分が抜かれてしまった珈琲豆は、湿気を避けるよう冷蔵庫で保存され、ここ
で初めて、充分な熱を持った湯と接触することになります。
貴方が先を急ぐあまり、一度に大量のお湯を注ぐと、珈琲の粉は上に浮いてしまうことによって、
その成分を湯に溶解させる事をきらってしまいます。

 初めての注湯は、粉の表面全体が湿る程度、粉の上にお湯を置く様な気持ちで
         注ぐことが大切です。
         粉は、ドリッパーの中で大きく膨らみ、山の様になっていきます。
 珈琲の組織が拡がり、湯を受け入れる準備が出来ているためです。
 盛り上がりが最も大きくなり、静止した時
         (粉からガスが抜けている場合、時間にして30秒ぐらい)
         時を移さず、湯を中央から外に「の」の字を書くように、細い湯線で注いでいきます。
 テクニックとしては、粉に対して湯線が常に垂直に一定の太さと、一定の速度で
        注がれるよう訓練する必要があります。
        続けざまに泡が出てきます。泡の大きさは均一なほど良好な抽出状態といえます。
        泡の色も白くなってきます。
        これも全体で均一に色の変化が確認できるような注ぎ方が良いのです。

 注いでいく際、注意しなくてはならないのは、ドリッパーから2〜3mm内側までを
         最大径の円として、ドリッパーには直接お湯をかけないことです。こういう注湯をして
         いると、ドリッパー内に粉の壁が出来てきます。
         こうして3〜4回注湯を繰り返し、出来上がり量が140cc×人数分を、基準としてください。


   
中挽きや、荒挽きの粉の場合、お湯を注ぎはじめてから抽出完了まで、3分間を守ってください。これは、杯数に関係なくということです。
ドリップ式の場合、この間、粉が上記の様に劇的変化を連続しますので、その変化を注意深く観察していれば、注湯のタイミングや量、そして時間にも慣れてきます。
むしろ、慣れてから行う「自己チェック」にこの3分間を使って下さい。


   
3分間は短いようで長く、長いようで短いものです。
しかし、香りに満ちたこの時間を経て、一人で、または友と飲む珈琲に、「あて」など要ろうはずがありません。 そして、きっと貴方はつぶやくでしょう。
「うまい」・・・と。
珈琲は、まさにそういう飲み物なのです。


   
アイスコーヒー用の珈琲豆は
基本的には、ホット用の珈琲豆は、アイスコーヒーには使いません。焙煎の度合いが違うのです。
アイスコーヒーには茶ラベルのアイスコーヒーブレンドかフレンチブレンドを使うのです。

粉の粗さは
抽出器具に関係なく、一律「極細挽き」の粉を使います。
これもアイスコーヒーのたてかたの特殊性です。

アイスコーヒーのたて方
上記の珈琲粉を計量カップに5杯(5人分)計り、熱湯でたてます。
出来上がりの量は300ml強(ホット珈琲の場合は650mlに当たる分量)
この段階で、砂糖を溶かしておきます。シュガースプーンに1人分2杯位が標準です。
氷をいれておいた大きめの別容器に、氷を溶かす様、上のコーヒーを一気に注ぎ、急冷します。
この急冷するということが意外に大切なことです。
これで香り有る、味の締まった、透き通ったアイスコーヒーが出来るのです。
またこの作業により、出来上がったアイスコーヒーの「保存」も可能」です。
だから5杯分とか10杯分とかを、まとめて作っておけばいいのです。
ただし冷蔵庫の氷がふんだんに有る時に作って下さいね。


アイスコーヒーセット(カリタ製)
「実はこれが出来てから家庭でのアイスコーヒーが普及しだした」と言ってもいいほど、
便利なアイスコーヒー器具です。
方式はペーパーフィルター式ですが、ドリッパーとサーバーの間に「冷却器」を置いて、
サーバーにコーヒー液が溜まるまでには、すでに冷たくなっている様に設計されています。
これだと薄くなってしまう様な失敗がありません。


アイスコーヒー(極細挽き)5,5杯。出来上がり750cc。フロストシュガー3,5杯 

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